個性派の剛球投手をしのんだ。
楽天の星野監督は阪神の監督だった2003年に伊良部氏を獲得してリーグ
優勝を果たした。「あいつがいたから」と優勝を振り返り「投手というのは虚勢
を張って自分の弱い部分を隠そうとする。本当は繊細なやつ。野球の話を
しだしたら止まらなかった。指導者をやりたかったんだろうな。自分の財産を
どこかに伝えたい、というのがあったんじゃないか」と寂しそうな表情で話した。
球界を代表する長距離打者として、西武在籍時の1990年代に当時ロッテの
伊良部氏と名勝負を繰り広げた清原和博氏は「伊良部とは(球速158キロを
記録した)日本最速の勝負や、たくさんしのぎ合いをしてきました。だからすごく
すごくつらいです。悲しいです。苦しいです。悲しすぎます」とコメントした。
2001年に米大リーグ、エクスポズ(現ナショナルズ)で同僚だった日本ハムの
吉井投手コーチは「引退してからずっと元気がなかった。もうちょっと僕らも声を
掛けてあげればよかった」と涙をこらえて話した。最後に話したのは、伊良部氏が
昨年、米国で酒気帯び運転で逮捕されたときだったという。「真剣に野球に取り
組んでいた。そこは知っておいてもらいたい」と友人の野球への姿勢を語った。
[ 2011年7月29日 19:45 ]
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2011/07/29/kiji/K20110729001309370.html